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Design for Survival

生き延びるためのデザイン

1. デザインをめぐる不安と希望

AIが瞬時にロゴを生成し、文章を整え、写真を合成する時代。「デザイナーの仕事はなくなるのではないか」という不安は、誰もが一度は感じているでしょう。しかし同時に、私たちは気づき始めています。AIがどれだけ上手に「かたち」を作れても、「なぜそれを作るのか」「誰のために意味があるのか」という問いには、まだ明確に答えられないことを。デザインの本質が「かたちを整えること」から「意味を設計すること」へと変わる今、この転換を乗り越えられるかどうかが、まさに「デザインが生き残れるか」の核心です。

 

2. 「考えるデザイン」への転換

これまでのデザインは、視覚的な美しさや機能性、ブランド価値の構築などを通じて経済の成長を支えてきました。しかし、AIが量産的なクリエイティブを担うようになったいま、人間のデザイナーが問われているのは「思考の質」です。どんな問題を発見し、どんな問いを立て、どんな未来を描くか。つまり、デザイン=考える力の体系としての価値が浮かび上がっています。ものを作るよりも、「なぜ作るのか」を設計できる人こそが、これからのデザイナーです。

 

3. サステナビリティと倫理の時代

気候危機、資源の枯渇、そして経済格差。私たちが直面している課題は、単に“美しいもの”を作ることでは解決できません。いま求められているのは、持続可能な美しさです。

再生素材の利用や循環型デザインだけでなく、「長く愛される」「修理して使い続けられる」「地域とともに育つ」ような設計思想。それがこれからの時代に生き残るデザインの条件です。デザインとは、未来に対する責任のかたちでもあります。

 

4. 価値観の多様化とデザインの役割

世界はますます多様で、複雑で、時に分断されています。そんな時代において、デザインは異なる価値観をつなぐ“翻訳”の技術になりつつあります。文化、世代、地域、立場を超えて「理解し合う」ための仕組みをつくること。そのプロセスこそがデザインであり、デザイナーは“調停者”や“編集者”としての新しい役割を担います。

 

5. 生き延びるためのデザイン

不確実な時代にあって、デザインはもはや贅沢品ではありません。災害時の情報デザイン、孤立を防ぐコミュニティデザイン、心を支える空間のデザイン――それらは「生き延びる術」としてのデザインです。デザインは、美しさや効率を超えて、人が人として生きるための知恵に戻りつつあるのです。

 

6. 結論 ――デザインは変質しながら生き延びる

したがって、「デザインは生き残れるか」という問いへの答えは、こうまとめられます。

デザインは“職業”としては変わっていく。しかし“生きるための思考法”としては、これまで以上に必要とされる。AIが「かたち」をつくる時代に、人間は「意味」をデザインする。それこそが、デザインが生き残る唯一の道であり、同時に、私たち人間がこの社会で生き残るための方法でもあるのです。

屋号

コヨーテック

創業

2025年10月

沿革

有限会社シービービーで40年近く実績を積み上げる

法人解散とともに独立

所在地

福岡県北九州市八幡東区松尾町

電話番号

090-4570-1328

代表

山田 伸次

事業内容

ロゴ、マークから会社案内等の印刷物、展示会、施設の案内サイン等

WEBサイトの企画・制作

デジタルコンテンツのUIデザイン

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